2011年1月21日金曜日

◆SAD‐季節性情動障害

日本は、昨日、20日は大寒で暦の上では一番、寒い日のようですが、こちら、イギリスも寒い日が続いています。

多くの在英日本人の方のブログを拝見していて、この暗くて厳冬のイギリスで「季節性感情障害(SAD)」に罹ってられる方の多いことに気づき、お気の毒に思うとともに驚きを感じております。
日本で、SADと言うと、「社交不安障害(Social Anxiety Disorder)」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
引きこもりの背景因子であると言われ、最近、注目されていますよね。
こちら、イギリスではSADと言うと、「季節性情動障害、季節性感情障害(Seasonal Affective Disorder)」のことです。 

「類は友を呼ぶ」と言うように、私の周りには呑気な人が多く(笑)、恥ずかしながら、この病気を最近、知りました。
もちろん、イギリスの気候が合わなく、鬱病になる人がいるとは聞いていましたが。
あの夏目漱石もイギリス留学中に神経衰弱になったと言われてますよね。

この「SAD(季節情動障害)」は、10月~3月に憂鬱になる冬型が一般的で、別名「冬季うつ病(Winter Depression)」と言われ、この冬型は高緯度地域における発症率が高いことから、日照時間の短さに原因があると考えられているそうです。

対処法として、
1.毎日、日光と同じ強さの光を放射するライトを浴びる。
2.冬の間、イギリスを離れ、太陽いっぱいの南国で過ごす。
3.食生活に気をつける。
4.毎日の適度なエクササイズ。
5.愛情のこもった、たくさんのキス、抱擁。
SAD Light
2番の対処法から、日本人患者は家族と日本、ニュージーランド、オーストラリアへなどの国への移住を考えている人が多いことも分かりました。
イギリス人のホリデーも太陽いっぱいの海などが大人気で、リタイア後の住まいとして太陽いっぱいの国に家を買い、移住する人もいます。

ところで、私は、SAD患者の多い人種を知りたいなと思います。
白人ではなく、他の人種の患者が多いのではないかと思います。
フランス在住の日本人皮膚科医のこんなお話を思い出しました。
「白人の皮膚は寒冷地対応に太陽が吸収できるようになっており、反対に黒人の皮膚は熱帯地対応に太陽を吸収しないようになっている。だから、白人は日光を浴びると皮膚癌などダメージを受けやすいが、黒人は皮膚癌などになりにくダメージを受けにくい。白人は日光のダメージでシミ、ソバカスが出来やすいが、切り傷などは日照時間が少なくても短期間で傷痕が消える。黒人は切り傷の傷痕が消えるのに長期間かかり、傷口が長い間、盛り上がってから治る。だから、白人は整形手術に向き、術後、すぐに縫った痕が消える。日本人などの黄色人種はその中間である。」
このお話から、白人と黒人が同じ日照時間の所に住んでいても、それぞれの体が日光を吸収する量が違うし、少ない日照時間への順応性も違うのではないかと思います。
日本人は北方系、南方系とが混じっていると言われてますが、沖縄などのような南方系の人の方がイギリスで、このSADになりやすいんじゃないかなと思うのですが。
ブログの写真を拝見した限りですが、患者のブロガーさん達も顔立ちのはっきりした南方系の顔立ちの方々です。
私は、イギリスで二人のカザフスタン人にカザフスタン人と間違われ、日本の夏が大の苦手で夏痩せをしていたぐらいなので、寒さに強いのではないかと思います。
日本で、医者に、日に焼けないで赤くなるだけで、皮膚癌になりやすい肌だって言われていましたし。

この「SAD」は、夏や梅雨など他の季節にも発症するのもあるそうで、北欧出身の白人が亜熱帯地方に住んだら、高温多湿の時季に発症することもあるのでしょうか?

クリスマスが終わったら、すぐ、春を待ちわびるようにイースターのチョコレートが並びました。
もう、水着も売ってるんですよ。 
毎日、少しずつですが、日照時間も長くなっています。
SADで苦しんでいる皆様の為に、早く春が訪れることをお祈りします。

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