2011年3月31日木曜日

◆原発事故

大震災の最悪の状況での日本人の礼儀正しいマナーは海外の国々が賞賛していました。
そんなニュースに、海外から被災地の悲惨な映像を見ていた私は激励されたものです。
今日も、こんな ニュースが... 

礼儀正しい被災者に感銘=東北に派遣の米救援隊員  【ロサンゼルス時事】
東日本大震災で、米国救援隊の一員として東北地方に派遣された日系4世の消防士アツシ・ウエハラさん(42)が29日、ロサンゼルス市内で救援活動についての報告会に出席、災難のさなかでも礼儀正しい被災者の姿に感銘を受けたと語った。
ウエハラさんは地震翌日の3月12日、ロサンゼルス郡消防局の同僚73人と共に青森県の米軍三沢基地に到着後、1週間にわたって岩手県大船渡、釜石両市で活動。
被害の甚大さを目の当たりにし、両親ゆかりの広島に行った経験から「原爆投下後の広島を連想した」というほど驚いた。
そんな中で、倒壊したカラオケ店のそばにいた女性オーナーが「何もありませんが」と言って煎餅を差し出してくれたことに最も強い印象を受けたという。
ウエハラさんは「ベストを尽くし6遺体を見つけたが、生存者は一人も発見できなかった」と肩を落とす。「将来また東北を訪れ、復興した姿を見たい」というのが願いだ。 

一方で、今日は、こんなニュースを知りました。 

原発初動対応/遅れた事実を検証し公表を 
【福島民友新聞 社説】
東京電力福島第1原発は、重大な事故を起こした原子炉建屋に続き、高濃度の放射線量を測定したタービン建屋内外への対処も進まず、危機的状況を脱せないでいる。
そうした中、経済産業省原子力安全・保安院が震災当日の11日に最悪の事態である「炉心溶融」を予測していたことが分かった。
また、その後には、炉心の損傷を示す放射性ヨウ素などを検出、応急措置が必要だったが、菅直人首相が「勉強目的」で事故原発を視察したことから初動の対応に遅れが生じた可能性があったという。
枝野幸男官房長官は応急措置の遅れと首相視察との関連を否定したが、対応が遅れた事実は動かせない。
政府は信頼を確保するためにも、事実関係を正確に検証し、その内容を速やかに公表すべきだ。
炉心溶融とは、原子炉の温度が上がり過ぎ燃料棒が溶けて破損する事故。
冷却水が失われて炉心の水位が下がり燃料棒が水面上に露出すると、放射性物質の崩壊熱を除去できず温度上昇が続くために起きる。
炉心全体や大半が溶け落ちるのは「メルトダウン」と呼ばれ、1979年の米スリーマイルアイランド原発事故で起きた。
政府原子力災害対策本部の文書などによると、今回の事故で保安院は2号機で似たような事態を予測、放射性物質を含んだ蒸気を建屋外に排出する応急措置「ベント」の必要性を早くから考えていた。
1号機でも原子炉格納容器内の圧力が異常に上昇しヨウ素も検出されたことから、1、2号機でベントを実施することとしたが、実際に行われたのは半日たった後だった。
この間、首相はヘリで原発はじめ被災地視察を敢行したが、「首相を被爆させられない」との判断が、速やかに行われるべき初動作業への着手を遅らせたとの見方もある。
危機に際しての首相の行動が、緊急を要する現場の応急活動に重大な影響を与えたとしたら、言うべき言葉が見当たらない。
首相自身が事態を甘くみていたわけではなかろうが、周囲には補佐する政治家や専門家が何人もいたはずで、いかようにもアドバイスはできただろう。 
できないような官邸機能であれば、それはそれで別の問題になってしまう。 
原子力安全委員会の班目春樹委員長は、この件に関する共同通信の書面質問に対して「回答する状況にない」とした。
これでは政府への不信をさらに増幅してしまうことにもなりかねない。 
福島原発事故の処理は予断を許さない事態が続き、現段階では短期的に終息するとは考えにくい。
それだけに、正確、迅速な事実の公表が前提としてあることをあらためて強調しておきたい。 


私は、原子炉の放射能物質に関しては、楽観視はできません。
大地震、大津波の悪夢のような映像に言葉を失いましたが、原子炉による放射能被曝も恐ろしいものなのです。
調べていくと、東京電力のことなど、いろんなことが分かりました。 
大地震、大津波は天災ですが、この原発事故は人災です。
想定外の大津波だといいますが過去に倍以上の大津波が起きています。

政府、東電の対応には、とても憤りを感じます。
どうして、11日に、関係者の誰一人として、何よりも先に最悪の事態を避ける対応をしてくれなかったのでしょうか?

苦しむ被曝者が出ませんように、イギリスから、ただ、ただ祈るばかりです。

2011年3月30日水曜日

◆日本からイギリスへ放射性物質

英政府は、29日、福島第1原発からのものとみられる放射性物質をオックスフォードシャー州とスコットランドのグラスゴーで検出したと発表しました。
微量で、「健康への影響はないレベル」だそうです。
アイスランド、スイス、アメリカでも、微量が検出されたそうです。

日本の皆様の放射能の被曝が、とても心配の毎日です。
原発に関してインターネットで調べているのですが、調べれば調べるほど心配になり、ただ祈るばかりです。 

大地震、大津波、原発から復興に向け日本の皆様が頑張ってらっしゃるのは、海外の国々から賞賛されていて、日本人として、とても誇りに思います。
このような事態には、批判をしないで、みんな、一人、一人ができることをするのがよいと言いますが、原発に関しては、日本での報道とイギリスや他の海外の国々での報道に、かなりの違いがあり、日本の報道が信用できる情報なのか、とても不安になります。
遠いイギリスから何もできない私が批判できる立場ではないですし、こんな煽りたてるようなことを言って申し訳ないのですが...

日本の原発事故からは、世界の地震のある国々はもちろん、地震のない国々も、学んだことでしょう。
日本は物質的に豊かで便利になりましたが、便利=幸せ なのか?と考えさせられました。
今こそ、真剣に本当の幸せとは何かを考える時が来たのではないでしょうか。

2011年3月28日月曜日

◆サマー・タイム

イギリスは、今日、27日(日)から、サマー・タイム(夏時間)です。
今朝、起きて、時計を1時間、進め、日本との時差は、9時間から8時間になりました。
イギリスの夏時間は、3月の最終日曜日~10月の最終日曜日までの7ヶ月間です。
夏の日照時間を有効に利用するのを目的とし、明るいうちに仕事をし、夜は早く寝るようになる為、省エネルギーにつながるとされてますが...
どうでしょうか?
帰宅が早くなり、家でテレビを見たり、音楽を聴いたり、コンピューターを使う時間が長くなると思うのですが。
でも、夜の9時頃まで明るいイギリスの夏、お庭でのバーベキューの夕食を楽しめますね。
イギリス人は、バーベキューが大好きなんですよ。
夏になったら、イギリス式バーベキューのご報告をしますね!

このサマー・タイムは、緯度が高く夏の日照時間が長い欧米諸国などで一般的ですが、日本でも戦後、進駐軍の施政下にあった1948年~1951年に実施されていたそうです。

さて、イギリスから春便りです。
あちこちの家のお庭に黄色い連翹(レンギョウ)の花を見かけます。
昨日、義父のお誕生日で義両親の家に行ったのですが、連翹の花が見事でした。
イギリスで初めて、この花を目にした時、「イギリスにもあるんだ。」と日本の春を懐かしんだものです。
和風な花だと思っていたのですが、調べましたら、中国原産で、果実は漢方薬だそうです。
英語では、Golden Bells(ゴールデン・ベルズ)やForsythia suspensa(フォーサイシア)と言います。
Forsythiaは、イギリス王立植物園の園芸家、ウィリアム・フォーサイス(William Forsyth)に因むそうです。 

日本の原発が心配な毎日で、インターネットで原発について調べたり、You Tubeで作家、「広瀬隆」のインタビューや1995年、イギリスのテレビ、チャンネル4で放送された日本のドキュメンタリー「隠された被爆労働~日本の原発労働者」を見たりして、原発の恐ろしさを知り、戦慄しました。
そんな中、義父のお誕生日会でイギリスの親類たち、黄色い連翹の花に元気づけられました。

日本でも連翹が咲いてるのでしょうか?
日本は梅の季節のようですね。
梅の名所で有名な水戸の偕楽園は、今、梅が見事だそうですが、震災の被害で閉園だそうです。
日本の皆様も、花を見て、元気になって下さいね。

2011年3月25日金曜日

◆スプリング・フラワー

イギリスでは、ずっと、各地で、在英日本人を中心に日本への義援金の為のチャリティー・イベントが続けられています。
ここ数日は、チャリティー・イベント開催のお知らせだけではなく、活動終了後の募金額の報告と感謝の記事も目にします。
イギリスからの義援金が被災者の為に役に立ち、一日でも早く、復興できますように、お祈りします。
未解決の原発事故と続く余震で、日本の皆様は不安な日々をお過ごしのことと思います。
私も、これ以上の被害がないことを願いながら、ニュースを見る毎日です。

テレビで悲惨な映像を見ていた被災者の方々が、音楽を聴いてほっとしたそうです。
そんなわけで、少しでも元気づけられたらと思い、イギリスの春便りをお届けします。
数週間ぐらい前から、水仙が咲いています。
イギリスでは、水仙というと、大きめの黄色いラッパ水仙、ダフォディル(Daffodil)なんですよ。
この黄色いラッパ水仙は、スプリング・フラワーと呼ばれ、イギリスの代表的な春の花で、家の庭、公園、街の花壇、林、川辺など、あちこちで見かけます。
日本の春は桜の花の淡いピンク色のイメージですが、イギリスの春は黄色のイメージです。

ちなみに、日本でいう小さい白い水仙は、ナーシサス(Narcissus)と言います。

水仙といえば、イギリスの桂冠詩人(王家が称号を与え、王家の慶弔の詩を読むことになっている詩人)、「ウィリアム・ワーズワース」(William Wordsworth)も「水仙」という詩を書いています。 

"The Daffodils"  ("I Wandered Lonely as a Cloud") 

I wandered lonely as a cloud
That floats on high o'er vales and hills,
When all at once I saw a crowd,
A host of golden daffodils,
Beside the lake, beneath the trees
Fluttering and dancing in the breeze.

Continuous as the stars that shine
And twinkle on the milky way,
They stretched in never-ending line
Along the margin of a bay:
Ten thousand saw I at a glance
Tossing their heads in sprightly dance.

The waves beside them danced, but they
Out-did the sparkling waves in glee:
A poet could not be but gay In such a jocund company!
I gazed - and gazed - but little thought
What wealth the show to me had brought.

For oft, when on my couch I lie
In vacant or in pensive mood,
They flash upon that inward eye
Which is the bliss of solitude;
And then my heart with pleasure fills
And dances with the daffodils. 

水 仙   (田部重治訳)

谷また丘のうえ高く漂う雲のごと、
われひとりさ迷い行けば、
折りしも見出でたる一群の
黄金色に輝く水仙の花、
湖のほとり、木立の下に、
微風に翻りつつ、はた、踊りつつ。

天の河に輝やきまたたく
星のごとくに打ちつづき、
彼らは入江の岸に沿うて、
はてしなき一列となりてのびぬ。
一目にはいる百千(ももち)の花は、
楽しげなる踊りに頭をふる。

ほとりなる波は踊れど、
嬉しさは花こそまされ。
かくも快よき仲間の間には、
詩人(うたびと)の心も自ら浮き立つ。
われ飽かず見入りぬ ‐ されど、
そはわれに富をもたらせしことには気付かざりし。 


心うつろに、或いは物思いに沈みて、
われ長椅子に横たわるとき、
独り居(ひとりい)の喜びなる胸の内に、
水仙の花、しばしば、ひらめく。
わが心は喜びに満ちあふれ、
水仙とともに踊る。



私は、渡英後、すぐ、このラッパ水仙の英語名、ダフォディル(Daffodil)が覚えられなくて、ダンドラフ(Dandruff)と言い、主人に笑われました。
Dandruffって、 (頭の)フケです!(笑)

2011年3月21日月曜日

◆Heart in the Bottle

旅行代理店、「HIS」は、海外から日本へ帰途する渡航者を対象に東北地方太平洋沖地震の被災地支援ご協力お願いキャンペーン、「Heart in the Bottle」を実施しています。

http://ameblo.jp/his-london/entry-10832689777.html
http://www.his-italy.com/images/home/Heart_in_the_bottle.pdf

これから、日本へ帰途、または、帰国する渡航者は、是非、ご協力下さい。

2011年3月20日日曜日

◆Pray for Japan

Be Strong and Happy!というブログのブロガー、写真家Chikaさんの「Pray for Japan」という写真に癒されました。
皆様にも伝わり、癒されますように...
日本のために祈っています
サッカーの欧州チャンピオンズリーグ(CL)の決勝トーナメント開始前に、東日本大震災の犠牲者に黙とうを捧げてくれたバイエルン・ミュンヘンとインテル・ミラノの選手たちです。
私たちは日本の皆さまと共にいます」と書かれた幕が、掲げられました。 
この欧州チャンピオンズリーグ(CL)に初出場を果たしたインテル・ミラノの長友選手もどんなに離れていても心は一つ」と書かれた日の丸を掲げました。

今日、家の近くのショッピングセンターに出かけたら、日本への義援金募集の為、日英ハーフらしきティーンエージャーの男の子がヴァイオリンを弾いていました。
傍らに、同い年ぐらいの男の子が二人、募金箱を持って立っていました。
私も募金をし、話しかけました。
ヴァイオリンを弾いている男の子と、募金箱を持っている一人の男の子は、兄弟でイギリス人のお父様と日本人のお母様のハーフだそうです。
私は、日本の親族の安否を尋ね、話しながら、涙ぐんでしまいました。
神奈川県の辻堂に住んでるご祖父母もご無事だそうです。
明日も、活動をするそうです。
家に帰ってから、手伝ってあげればよかったかなと思いました。
明日、立ち寄り、声をかけてみましょう。
今日は、見事な晴天で、春らしくなってきたので、ショッピングセンターでの買い物より、公園などに出かける人が多いでしょうが、たくさんの募金がありますように...

2011年3月18日金曜日

◆根性

昨日、16日の英紙、「The Independent」の社説面に、こんな日本語が...
根性
イギリスだけではなく、たくさんの国々の人々が励ましてくれています。
ちょっとしたことなのですが、嬉しいですね。
在英の日本人の方々も各地でたくさんのチャリティー活動をしているようです。
故郷、日本を想う気持ちは、みんな同じなのですね。
遠く離れたイギリスで、少しでも日本の為になれるように、根性で頑張りましょう!

原発、余震、被災地の冷え込み、高齢者、患者などのニュースをテレビ、インターネットで見ながら、今日も心配して過ごしたのですが、イギリスの義妹からカードが届き、元気づけられました。
Tadashi Takahashiという日本人のフォトグラファーの写真のカードです。

被災者から、「テレビは悲惨な情景ばかり。こういう時こそ音楽が聴きたい。」との声が増え、コミュニティー放送局が音楽を再開し、被災者からは「音楽を聴き、ほっとした。」との声が届いているということです。
災害情報だけではなく、被災者を勇気づける為、音楽を流し、被災者支援を行っているそうです。
音楽の力って、すごいですね。

2011年3月16日水曜日

◆ロンドンでのチャリティー活動

14日(月)のロンドン三越での「葉加瀬太郎」さんによる「東日本大地震チャリティーミニコンサート」は、急な告知にもかかわらず、予想以上に、たくさんの人々が集まり、急遽、二部構成になり、義援金もたくさん集まったそうです。
そして、また、急な告知ですが、
この木曜日、17日、午後5:00から、Fortnum & Mason(181 Piccadilly, London W1A 1ER)にて、「東日本大地震チャリティーミニコンサート」が開催されます。
この金曜日、18日、 Codgan Hallにて「Don't Give Up! A Charity Concert for Japan with Taro Hakase and Friends」が開催されます。  
http://japanearthquakereliefconcert.doattend.com/ 
http://www.cadoganhall.com/showpage.php?pid=1472 
http://www.cadoganhall.com/emails/solus/taro/email_taro_18mar.html 


Pray for Japan」という、BBC Radio1のGilles Petersonを筆頭に、世界的に有名なDJ、シンガーが日本の為に行うチャリティークラブイベントが、この金曜日、18日の晩に開催されます。
90年代から日本でツアーなどを行い、それぞれ日本に思い入れの深いアーティストが揃います。

http://www.japanjournals.com/index.php?option=com_content&view=article&id=315:pray-for-japan&catid=84:charity


ケーキやお寿司のチャリティーセール」が、この土曜、19日にケント州のSevenoaksにて開催されます。
Sevenoaksには、ニホンジカが生息するナショナル・トラスト指定の自然公園、Knole Park(ノール・パーク)もあり、週末の散策におすすめとのことです。
 
http://www.japanjournals.com/index.php?option=com_content&view=article&id=314:2011-03-16-11-16-16&catid=84:charity


チャリティー・ガイドウォーク」を英国公認日本語ガイド協会(JRTGA)が募金の為、3月19日~3月31日まで、毎日、開催します。
http://www.japanjournals.com/index.php?option=com_content&view=article&id=312:2011-03-16-10-57-52&catid=84:charity


イギリスの皆様、お時間がありましたら、是非、お出かけ下さい。

2011年3月15日火曜日

◆葉加瀬太郎 チャリティーコンサート

今日、3月14日(月)午後5時半~6時半、ロンドン三越のエントランス・ホールにて、ロンドン在住のヴァイオリニスト・作曲家、「葉加瀬太郎」さんにより、「東日本大地震チャリティーミニコンサート」が開催されました。
募金は、「British Red Cross」から寄付されます。

残念ながら、私は行けなかったのですが、たくさんの方々がいらして、少しでも多くの募金があったことを願います。 

http://japanearthquakereliefconcert.doattend.com/

2011年3月14日月曜日

◆がんばれ、日本。 がんばれ、東北。

原発の被害、余震などで、日本の皆様は、不安な時をお過ごしのことと思います。
私は、異国で、何もできなく、故郷、日本を想い、ただ祈るばかりです。

イギリスの救援隊は日本に到着し、アメリカ、中国、ドイツ、スイス、フランス、メキシコ、トルコの救援隊も続々と来日し、ロシアも日本に向け出発したそうです。
今日は、こちらイギリスで、救助された被災者の方々のニュースも見られて、感動しました。
これからも、救援隊の方々のご協力で、一刻も早く、たくさんの被災者の方々が救助されますように、お祈りします。

今日の英紙「The Independent」(インディペンデント)の日曜版の一面に、こんな日本語が...
日の丸のデザインに、
がんばれ、日本。
がんばれ、東北。 

米紙「ウォールストリート・ジャーナル」(電子版)は、「不屈の日本」と題する社説で日本を賞賛したそうです。 

スペインでは、サッカーの試合(レアル・マドリードVSヘラクレス・アリカンテ)前、選手と観客が東北地方太平洋沖地震の被災者に黙とうを捧げました。 

アメリカの歌手、レディー・ガガさんは、オリジナルのチャリティー用ブレスレットを作り、ホームページ上でファンに$5以上での購入を呼びかけ、収益を東北地方太平洋沖地震の被災者救済に寄付するということです。
ブレスレットには、「日本の為に祈りを。」「WE PRAY FOR JAPAN」と日本語と英語で記されています。 

各国のマスコミは、日本の未曾有の大災害での、マナー、冷静な態度を賞賛しています。  

不屈な日本、海外の国々の協力を得て、乗り越えられますように。

がんばれ、日本。 がんばれ、東北。 

P.S. 

【被災者の皆様へ】(インターネットアクセスは、不可能かもしれないのですが)  
阪神・淡路大震災の時に、カセットコンロや登山用ストーブは、燃料補給がなく、使い物にならなかったと聞きましたので、ご参考までに。 

【イギリスの皆様へ】 
東北地方太平洋沖地震の被災者救援募金チャリティー団体 

2011年3月13日日曜日

◆イギリスから日本へ救援隊

今日も、ほとんど、テレビとインターネットの前で過ごしました。
原発の爆発、続く余震と、日本の皆様は、不安にお過ごしのことと思います。

イギリスの親類、友人からも、電話、メールでご連絡をいただき、ご心配をおかけしております。

今朝のニュースで、45ヶ国から約60の国際救援隊が日本の救援隊を援助する為に待機していると報道がありました。
そして、今日の夕方のニュースでは、今晩、8時半にイギリスのレスキュー・チームが日本に向け、マンチェスター空港を発つそうです。
被災地で苦しんでいられる方々が一刻も早く、救助されることを願います。

これ以上の被害がないように、そして、復旧して平和な日本に戻りますように...
イギリスから、お祈りいたします。

2011年3月12日土曜日

◆東北地方太平洋沖地震

イギリスの今朝のニュースで、日本の「東北地方太平洋沖地震」を知りました。
悪夢のような被災地の映像に、言葉を失いました。

日本の妹の携帯電話にメールをしましたが、すぐに返信がなく、イギリスのテレビでの日本の被害の報道、日本のインターネットニュースを見ながら、ずっと心配をしていましたが、お昼過ぎに返信メールがあり、家族みんなの無事を確認し、安堵しました。
携帯電話が、繋がらなかったようです。 

今でも、余震が続き、津波警報が発表されているそうで、日本の皆様は不安に過ごされていることと思います。
イギリスで、私は、何も手につかないで、ずっと、テレビとインターネットを見つめています。 

被害に遭われた皆様、心からお見舞い申し上げます。
亡くなられた皆様のご冥福を心からお祈り申し上げます。
これ以上の被害がないように、イギリスの遠い空からお祈りしています。

2011年3月11日金曜日

◆かやぶき屋根の家

アメリカ女優、メリル・ストリープが、ロンドンで、映画「The Iron Lady」(鉄の女)の撮影に明け暮れていると話題になりました。
皆様、ご存知、「鉄の女」と呼ばれた女性初の元イギリス首相、「マーガレット・サッチャー」の話です。
メリル・ストリープ演じる「マーガレット・サッチャー」の1枚の写真を見て、感嘆しました。
メリル・ストリープ&サッチャー首相
メリル・ストリープ演じるサッチャー首相
いくら、メーク&ヘアアーティストの力といえども、すごいですね!
私は、メリル・ストリープを役者として高く評価しています。 
ハリウッドきっての演技派と言われるだけあって、美人ではないけど、いろんな役が出来る役者ですね。  
演技に対する姿勢も真摯で、役に成りきるために、事前に徹底的に研究し、努力するそうです。 
映画「ソフィーの選択」ではポーランド語訛りの英語を習得、映画「マディソン郡の橋」では田舎農場の主婦役で体重増加など。
この映画を観るのが、今から楽しみです。 

国会議事堂内にサッチャー首相の銅像が建立され、それに際し、サッチャー首相は、「鉄の像(「鉄の女」にかけている)になるかと思ったが、銅像ですね。銅もいいですよね。錆びないから。」と述べ、人々の笑いを誘ったそうです。 
いかにも、イギリスらしいユーモアのセンスですね! 

ところで、このMargaret Thatcher」(マーガレット・サッチャー)の姓、「Thatcher」ですが、「屋根ふき職人」の職業姓です。 
サッチャー首相のご主人、デニス・サッチャー(Denice Thatcher)のご先祖は「屋根ふき職人」だったのですね。 
かなり古い家が残っているイギリスでは、地方には、「Thatched House」(かやぶき屋根の家)が、まだあります。 
もちろん、家の中は改造されていますが。
この「かやぶき屋根の家」は、夏は涼しく、冬は暖かいそうですが、維持費がかかり、わりと裕福な人しか住めないです。 
火災保険も高いそうですよ。

2011年3月10日木曜日

◆母乳のアイスクリーム

中国、唐代に玄宗皇帝の寵愛を受け、傾国の美女と呼ばれた楊貴妃は、世界三大美女の一人、中国四大美人の一人としても有名です。
その誉れ高い楊貴妃、故に美貌を保つ為に抗酸化効果の高い果物、ライチなどだけではなく、信じられないような物を飲食していたという伝説があります。
アキョウ(阿膠)(ロバの皮を水で加熱抽出して作られるゼラチン、コラーゲン)、「若い女性の生き血」、「母乳」、「真珠の粉」、「蜂の子」など。
俗に、「中国人は、二足なら親以外、四足なら机と椅子以外、走るものなら自動車以外、泳ぐものなら潜水艦以外、空を飛ぶものなら飛行機以外なんでも食べる。」と言われているくらいなので、何でも食べるのでしょうが、いくら美貌を保つ為とはいえ、気持ち悪いと思ったものです。
イギリスのニュースで、この気持ち悪い伝説を思い出しました。

そのニュースとは、ロンドンのコヴェント・ガーデンにあるカフェ「アイスクリーミスツ」(Icecreamists)が母乳アイスクリーム、「ベビー・ガガ」(Baby Gaga)を発売し、話題になっているというのです。
この「ベビー・ガガ」はマダガスカル産バニラ&レモン風味で、マティーニのグラスに入って£14です。

アメリカの歌手、レディー・ガガ(Lady Gaga)からのネーミングで、それに対してレディー・ガガは弁護士を通して、法的訴訟を回避したければ、改名するようにとの通告をして、また話題になりました。

しかし、発売開始から1週間もしないうちに、区役所が「食用に適するかどうかの検査が必要。人の体液から作られた食品がウィルス感染を起こすこともある。今回のケースでは肝炎を引き起こす可能性も否定できない。」とコメントし、発売中止になりました。
これに対し、創業者、マット・オコナー氏は、「母乳の提供者は全て厳しい審査を受けている上、母乳は全て殺菌済みだ。ウェストミンスター地区では、酒もタバコも売り買いOKなのに母乳は駄目だというのか。」と憤っているそうです。

それにしても、母乳のアイスクリームなんて気持ち悪いですよね。
アイスクリーム大好きな私ですが、このアイスクリームの検査が済んで、新しい名で再発売されても、食べたくないですね。

ところで、私たち、人間は哺乳類ですよね。
哺乳類の動物は、胎生で、母乳で育ちますが、成長したら母乳を飲まないし、もちろん乳製品も食べないですよね。
私たち、人間は成長しても、牛乳を飲み、乳製品を食べて、大丈夫なのかなと思う時があります。
でも、私は、クロテッド・クリーム、生クリーム、ヨーグルト、チーズなど乳製品が好きなんですけど。 

2011年3月9日水曜日

◆幸せって何だろう?

「人は、何のために生きているのだろう?」 
「幸せになるために生きている。」と、私は思います。
誰しも、幸せを願って、生きています。
では、「幸せって何だろう?」

幸せとは、心で感じることで、人ぞれぞれ、違うことだと思います。
思わず顔を綻ばせるような感情に満たされた時ですね。
他人の幸せの価値観での評価ではなく、自分の価値観で自己評価するものです。
海外、特にコスモポリタンな多人種の国、イギリスでは、いろんな幸せのかたちがあると気づきます。

「幸せって何だろう?」と考えさせられる、こんな話がありました。

私は読んでないのですが、
「今日から人生が変わるスピリチュアル・レッスン」~本当の幸せと奇跡を引きよせる~(アラン・コーエン)の本の中の話が話題に上っていました。
・・・要約・・・
ハーバード大学で経営学の学位を取得したアメリカ人のビジネスマンがメキシコの海辺の村を訪ね、一人の漁師に出会い、大きな鮪が数匹の小船を見て、話しかけました。
「もっと鮪を獲ったらどうかね。」
「家族を養うには、これで十分なんだ。」
「余暇には、何をするんだね。」
「毎朝、遅く起きて、魚を少し獲り、子供らと遊び、妻と昼寝をし、毎晩、街まで出かけ、ワインを飲みながら男友達とギターを弾き、充実した日々を送っているんだ。」
「もっと漁をして、収入を増やし、そのお金で大きな船を買うといい。その儲けで、船を増やし、船団を持ち、缶詰工場を設け、加工製品を流通し、その工場をメキシコシティに移設、その後、ニューヨークへ移設、会社株の公開をし、大金を儲けるのだ。」
「大金を。で、それからどうなるんだ?」
「引退し、海岸の小さな村に移り住み、朝寝をし、漁を少しして、子供らと遊び、妻と昼寝をし、毎晩、街まで出かけ、ワインを飲みながら男友達とギターを弾くんだよ!」      

もう一つのお話は、イギリスの無料日本語週刊紙の「人生の三角波」という、約30年間、弁護士として経験した様々な人生の深淵を語った特別企画です。 
・・・要約・・・ 
A氏は50歳の日本人駐在員で、妻も日本人の専業主婦。
中学、高校、大学生の子供がおり、3人とも現地校に通っていた。
英国駐在は5年目であるが、海外生活は10年以上である。
帰任命令が出たが、突然、妻から、夫と一緒に帰国しないで、離婚して英国に永住すると伝えられた。
理由は、子供たちの将来、英国生活が気に入っていること、そして結婚生活の破綻などであったが、 最大の原因は、やはり結婚生活の破綻です。
夫は、「私は家族のために昼夜を問わず、一生懸命、働いてきた。何が不満なのか。」と問い、妻は、「私は3人の子供たちを一生懸命、育て上げたけれど、あなたは私があなたを必要とする時に、いつも私のそばにいてくれなかった。」と言いました。
幸せを求めて、一生懸命、努力してきた夫婦が、かえって、その為に大切な結婚生活を失ってしまったということです。
他の原因として、妻は、夫の留守に、PCの中の相続と投資によってできた巨額の資産の存在を知ったことです。
一般的に、子供のいる夫婦は資金的な裏付なしには、なかなか別れられないものです。
私のような仕事をしていると、否応なく様々な階層の人々と出会いますが、金銭的な豊かさが幸せの必要十分条件ではないということが経験からよく分かります。
お金持ちは、お金に人一倍執着するから、お金持ちになるのであって、お金を手に入れると共に不幸も呼び込んでしまったりすることもよくあります。
意外と孤独な人も多いと思います。
お金持ちになると、全ての物事をお金中心に考えるようになるからではないかなと考えています。 

また、この弁護士は、他のケースで、
多くの事件を通じて、「幸運」というものは偶然にやってくるものではない。
幸運には何か「秘訣」のようなものがあるのではないかと思うに至りました。
私の好きな歌のひとつに、今井美樹の「プライド」という曲があります。
この歌は、どんなに辛い時でも「微笑み」を絶やさずに生きていこうと歌います。
日本の諺では、「笑う門には福来る」と言います。
例えば、微笑みを浮かべて生きる人としかめ面をして生きる人と、どちらの人の周りに多くの人が集まりますか。 
「微笑み」の例のように、私は、幸運を手に入れるには何か「秘訣」あるいは「法則」のようなものがあると思うのです。
と語っています。

今井美樹の「プライド」という曲は、私も大好きなんです。
「絵に描いたような幸せ」って何なんでしょうね?

この前の帰省中に日本で、顔相鑑定をしていただいた顔相家、池袋絵意知様も「笑う顔には福来る」とおっしゃっています。 
顔相家、池袋絵意知様のウェブサイト http://www.ikebukuroh.com/ 

どんなに辛い時でも、幸せになるため、「微笑み」を絶やさずに、生きていきましょう!  

2011年3月8日火曜日

◆パンケーキ・デー

イギリスでは、今日は、キリスト教の「Shrove Tuesday」( シュローブ・チューズデー)(懺悔の火曜日)です。
この日にパンケーキを食べる習慣があり、「パンケーキ・デー」と呼ばれています。

この「パンケーキ・デー」は、「イースター」(復活祭)に関連する行事です。
キリストがイースターで復活する前の40日間、荒野をさまよい断食したことにちなみ、キリスト教徒もその間、断食をしたそうです。
この断食は、「Lent」(レント)(四旬節)と呼ばれ、断食の始まりの日は、「Ash Wednesday」(灰の水曜) と言われるイースターの40日前の水曜日です。
そして、その断食の始まる前日の火曜日「Shrove Tuesday」、イースターの41日前に、断食に向け、卵、バター、ミルクなどを使いきる為に、パンケーキを焼いて食べたことから「パンケーキ・デー」と呼ばれるようになったそうです。
今は、敬虔なクリスチャンでも、40日間の断食をする人はいなくなりましたが、みんながパンケーキを食べて楽しみます。
毎年、「パンケーキ・デー」が近づくと、スーパーには、パンケーキコーナーができるんですよ。 
また、バッキンガムシャーのオルニーでは、500年以上前から、パンケーキ・デーを祝い、多くの人々がフライパンを片手にパンケー キをひっくり返しながら通りを走る、「パンケーキ・レース」が催されています。
昔の主婦のコスチューム姿で走るユニークな姿が毎年、報道されます。
このイギリスのパンケーキは、日本のホットケーキとは違い、薄く焼いたもので、クレープを厚めに、もちもちとさせた感じです。
砂糖とたっぷりのレモンジュースをかけ、四つ折りか巻いて食べるのがイギリス式。
イギリスの伝統的なパンケーキのレシピです。 
http://www.bbc.co.uk/food/recipes/basicpancakeswithsuga_66226 
簡単ですので、是非、お試し下さい!   

イギリスの春の行事、イースターに向け、暗くて長い冬の終わりを告げる「パンケーキ・デー」は、待ちわびた春への第一歩なのです。
この日をイギリス人みんなが楽しむのは、甘い物好きだからというだけではないようです。
これからは、春らしいイギリス便りをお届けできそうですね。

2011年3月7日月曜日

◆イギリス発祥、地下鉄

1863年、世界初の地下鉄が、イギリス、ロンドンの「メトロポリタン鉄道」、パディントン駅-ファリンドン駅間(現在のサークル線の一部の約6km)で、開通しました。
フランスなどで地下鉄をメトロと呼ぶのは、この「メトロポリタン鉄道」が由来だそうです。
日本の地下鉄「東京メトロ」も、 この「メトロポリタン鉄道」に由来しているのですね。
アメリカでは、地下鉄を「Subway」と呼びますが、イギリスでは、「Underground」、「Tube」と呼びます。
「Tube」の愛称は、テムズトンネルをヒントにしたという地下鉄の丸いチューブ管のようなトンネルの形からです。
地下鉄のトンネルに合わせて電車の天井も丸いのです。

日本の地下鉄に比べ、ロンドンの地下鉄は、地下、とても深くに線路があります。
最深で、地下20mだそうです。
ですから、地下鉄の駅のエスカレーターの急勾配、長さは、すごいですよ。
電車とホームの隙間が広くなっている所が多く、足元に、「Mind the Gap.」(隙間に注意)と書かれていて、アナウンスもあります。
この「Mind the Gap.」のアナウンスを日本人の観光客は「Mind the Gang.」(ギャングに注意)と聞き間違えて慌てるという笑い話があると、かなり前にイギリス人から聞いたことがあるのですが、本当にあったことなのでしょうか?(笑)

地下鉄の改札を切り、エスカレーターを降り、ホームに向かうと、どこからか、演奏が聞こえてくることがあります。
トランペット、バイオリン、フルート、ギター、アコーデオンなど。 
これは、「大道芸人」(Busker)(バスカー)です。
地下鉄に乗るのに急ぐ人たちの流れの中なので、立ち止まって聴くという人も珍しく、横目で、ちらっと見る人がほとんどなのですが、レベルの高い演奏も...
それもそのはず、7年ぐらい前から交通局公認のライセンスが必要になり、その為に厳しいオーデションを通過しなければならないのだそうです。
大道芸人の他にも、ロンドンの地下鉄で会える生き物が...
それは、線路上を走るネズミです! 
なんと、50万匹のネズミがロンドンの地下鉄に生息すると推測されているそうです。
ユーモアのあるイギリス人姉妹が、そのネズミたちを、「ロンドンの地下鉄ネズミ」(原題:Underneath the Underground  作者:アンセア・ターナー&ウェンディ・ターナー)という童話シリーズにしました。

2011年3月6日日曜日

◆ロンドンのおへそはどこ?

ロンドンをドライブしていて、道路標識に「ロンドンまで1マイル」という表示があります。
これは、ロンドンの中心地まで1マイルということですね。
では、ロンドンの中心地、おへそにあたる所は、どこでしょうか?

ウエストミンスター区の広場、「トラファルガー広場」(Trafalgar Squar)です!
「ナショナル・ギャラリー」の真正面にあり、1805年、「トラファルガーの海戦」(スペインのトラファルガー岬沖で行なわれたナポレオン戦争における最大の海戦)の勝利を記念して造られました。
中央に噴水があり、その隣に、巨大な4頭のライオンのブロンズ像に囲まれ、イギリス海軍提督、ネルソンの記念碑(ネルソン記念柱)が建っています。
この4頭のライオン、日本で見たことありませんか?
待ち合わせの場所として親しまれている、三越、日本橋本店の2頭の「ライオン像」は、この「トラファルガー広場」のライオン像がモデルなのです!

トラファルガー広場の四つの角には、四つの台座があって、その一つが、ピューリタン革命(清教徒革命)で処刑された「チャールズ1世の騎馬像」なのですが、この像のある所がロンドンの中心地、「ロンドンのおへそ」なんです! 

北西にある第四の台座には、1999年まで何も置かれていなかったのですが、1~2年の期間限定で現代アート作品が展示されるようになりました。
現代アートということで、賛否両論、意見が分かれています。
現在は、「Nelson’s Ship in a Bottle」が展示されています。
今後の展示予定作品は、ウェブサイトで見られます。 
http://www.london.gov.uk/fourthplinth/ 

この前、「ナショナル・ギャラリー」に行った時、「トラファルガー広場」を眺めて、ふと、清潔になったなと思ったのですが...
数年前に、鳩の糞の清掃費がかかるので、ロンドン市は鳩に餌を与えるのを禁止、餌を与えた者に罰金ということにしましたが、「人よりも鳩の方が多い」と言われていた「トラファルガー広場」、解決できませんでした。
鳩を襲うようにトレーニングした鷹が新たな解決策になり、鳩の数が激減したそうです。 
皆様、鳩に餌を与えると罰金ですので、お気を付け下さいね!

2011年3月5日土曜日

◆ミルクが先か、紅茶が先か

日本人の皆様は、イギリスの紅茶といえば、優雅なアフタヌーンティーを思い浮かべるのではないでしょうか?
でも、好事家、紅茶専門店、高級ホテルなどを除き、イギリスの普通の家庭、喫茶店では、茶葉ではなく、手軽なティーバッグで紅茶を淹れます。
イギリス人にとって、紅茶とは、午後に優雅に寛いで味わうものではなく、午後まで待たず、いつでもどこでも、気取らず楽しむものなのです。

目覚めの一杯「アーリーモーニングティー」(Early Morning Tea)
朝食時の「モーニングティー」(Morning Tea)
午前中の一息「イレブンジズティー」(Elevenses Tea)
昼食時「ランチティー」( Lunch Tea)
午後の集い「 アフタヌーンティー」(Afternoon Tea)
仕事の後「 ハイティー」(High Tea)
一日の締めくくり「ナイトティー」(Night Tea) というふうに。

イギリスのティーバッグをご紹介します。
四角型
丸型
ラベルが二つついていて両手で左右に引っ張って絞る
ピラミッド型(バッグの中で茶葉が踊るように)
ティーバッグで、おいしく紅茶を淹れるコツは、沸騰したての熱湯を注ぎ、カップの中で茶葉を踊らせ、ティーバッグを取り出す時によく絞ることです。
茶葉で、おいしく紅茶を淹れるコツは、沸騰したての熱湯をティーポットに勢いよく注ぎ、ティーポットの中で茶葉をジャンピングさせることと言われています。
ジャンピングとは、注いだ後、水面に集まった茶葉が、水分を吸収し沈み始め、その時に熱湯の対流により起こる茶葉の上下運動のことです。  
昔、「紅茶をおいしく淹れられるようになれば、お嫁に行ける。」と、イギリスの母親が娘に言ったそうです。 

イギリスで紅茶といえば、ミルクティーです。
イギリスでは、98%の人が紅茶にミルクを入れ、30%の人が紅茶に砂糖を入れるそうです。
そんなミルクティーの国、イギリスで、カップに注ぐ時に、「ミルクが先か、紅茶が先か」が長い間、議論されています。

ミルクを先に入れる派は、「ミルク・イン・ファースト」(Milk in First)(MIF)、
紅茶を先に入れる派は、「ミルク・イン・アフター」(Milk in After)(MIA) と呼ばれています。

「ミルク・イン・ファースト」の主張
・カップに茶渋がつかない
・ミルクと混ざりやすい
・熱い紅茶を注ぐとカップが割れる
・ミルクの香りがたつ

「ミルク・イン・アフター」の主張
・紅茶の味や濃さを確認できる 
・ミルクの量を調節できる

歴史的には、紅茶の熱によってのカップの割れを防ぐ為、ミルクが先にカップに入れられていたそうです。
昔、使われていた陶器は、紅茶をカップに直接、注ぐと、割れてしまうことがあり、富裕な人が割れにくい陶磁器を使うことができたそうです。

英国王立化学協会は、ミルクは紅茶よりも先に入れることを主張しました。
「ミルクを先に入れると、熱い紅茶が少しずつ加わり、ミルクの温度はゆっくりと上がっていき、ミルクのたんぱく質は変性しないで風味が保持されるが、ミルクを後で入れるとミルクのたんぱく質に変性が起き、ミルクが固くなり、硫黄臭で香りも悪くなる。」という見解です。

これに反対して、英国物理学会は、「紅茶を淹れる際の最も重要な要因は、水の温度であり、ミルクではない。」という見解を示しています。

このように、「ミルクが先か、紅茶が先か」が長い間、議論になっているということは、イギリス人が、いかにミルクティーに、こだわりがあるかということですね。
この議論、きっと永遠に続くのではないでしょうか?(笑)

ちなみに、我家は、私が「ミルク・イン・アフター」で、主人が「ミルク・イン・ファースト」です。
日本人は、「ミルク・イン・アフター」なのではないでしょうか?
私は、イギリスで、初めて、「ミルク・イン・ファースト」を知りました。
エリザベス女王は、「ミルク・イン・アフター」だそうです。

ところで、私は、ミルクティーをおいしく淹れるには、「ミルクが先か、紅茶が先か」ということより、茶葉の種類、温度、紅茶の濃さ、ミルクの量による違いが大きいと思うのですが。
また、同じイギリスの紅茶のミルクティーでも、日本で飲むのとイギリスで飲むのでは、かなり違うように感じます。

水の硬度による違いですが、イギリスの硬水で淹れた紅茶は水色が濃く、暗い色調で、日本の軟水で同じような水色に淹れると、紅茶の成分、特にタンニンが出やすいので、味が濃く、渋い紅茶になってしまいます。

ミルク(牛乳)の違いですが、イギリスの牛乳は62~66℃で約30分かけて殺菌する「低温殺菌牛乳」で、日本のミルクは120~135℃で約2秒間で殺菌する熱変性した「超高温殺菌牛乳」なので、イギリスのミルクティーはさらっとしていて臭みがなく、日本のミルクティーは濃厚で臭みがあるのです。  
日本の牛乳のミルクティーの臭みは、「ミルクが先か、紅茶が先か」で英国王立化学協会が主張した見解と一緒ですね。 

日本からイギリスに遊びに来てくれた友人が、「イギリスは食べ物がおいしくないけど、紅茶は本当においしいね!」って言っていたのですが、紅茶の質だけでなく、硬水、牛乳も理由ですね。 

イギリスの低温殺菌牛乳は、ゆっくりと殺菌する為、より生乳に近いコクや甘みがあり、たんぱく質・ビタミン・善玉菌などの栄養素も保たれているそうです。
イギリスは、生クリーム、アイスクリーム、クロテッド・クリームなど他の乳製品も豊富でお手頃でおいしいんですよ!

2011年3月4日金曜日

◆イギリス発祥、切手

イギリスの郵便事業企業、「Royal Mail」(ロイヤル・メール)が、「昨年のクリスマスシーズンの郵便事情は、これまでで最悪であったことを認めた。」と、昨日の「デイリー・メール」紙が報じました。
私は、思わず、このニュースに、うなずいてしまいました。
日本の妹からのクリスマスプレゼントが、1月26日に届いたからです。
通常は、国内のファーストクラス郵便物は翌営業日に配達すると約束している「Royal Mail」だが、昨年12月6日~今年1月1日の期間、翌営業日に配達されたファーストクラス郵便物は、33.7%だったことを明らかにしたそうで、「大雪による悪天候に大変な影響を受けた。」と、公式に謝罪をしました。
悪天候による未配達分を解決するために2,000万ポンドを費やしたにもかかわらず、家族や友人からのクリスマスカードやプレゼントを受け取ったのが翌年1月中旬だったケースもあったと報じていますが、私は、1月下旬でした。(笑)
この4月には、ファーストクラスの切手が41ペンスから46ペンスへと大幅に値上げされる予定だそうです。 

さて、イギリスの切手をご紹介します。
イギリス国内、定形(速達&普通)のエリザベス女王の切手

ミニ・クーパの記念切手

赤い電話ボックスの記念切手

 クリスマスに発行されたサンタクロースの記念切手

クリスマスに発行されたトナカイの記念切手

 児童文学の動物のお話の記念切手

日本の切手と比べ、どこか違うと思いませんか?
切手に国名が記されていないのです!
世界でイギリスのみが、切手に国名を記していないそうです。
1840年、イギリスで最初に郵便切手が発行されたからです。
イギリスが世界最初の切手発行国であることに敬意を表し、君主のシルエットを国名の代わりとすることを許されています。

世界最初のイギリスの切手は、「ペニー・ブラック」 (Penny Black) と呼ばれ、黒色で、ヴィクトリア女王の横顔が印刷されていました。
この「ペニー・ブラック」は、今でも、かなりの数が存在しているらしく、切手収集家の間で高額で取引されているそうです。
ペニー・ブラック
郵便制度の料金前納のアイデアは、各国で提案され、1819年にはサルデーニャ(現在のイタリア北部)で実施していたが、郵便切手が発行された近代的郵便制度(料金の前納・重量制の導入・全国均一料金制など)は、イギリスが発祥だそうです。
大昔、読み書きが出来るのは、王室と貴族に限られ、国王が所有していた王室専用の手紙の運び屋が由来で、「Royal Mail」と言われています。

ところで、毎年、大幅に値上がりしている郵便料金、せめて、その分、サービスが向上してくれるといいのですが...(笑)

2011年3月3日木曜日

◆ウエスト・エンドでサーカス?

絵葉書にもなっている、ウエスト・エンドの「ピカデリー・サーカス」(Piccadilly Circus)の有名なネオンサインの一つ、「SANYO」の三洋電機は、33年続いた広告契約を更新せず、撤退することになったそうです。
三洋という社名は、太平洋・大西洋・インド洋を意味し、世界で活躍できる企業になるという意志が込められているそうです。 
残念ながら、皆様、ご存知のように、三洋電機はパナソニックの子会社になってしまいましたね。

実は、私は、このピカデリー・サーカスのネオンサインが嫌いなのです。
ロンドンの古い建物の街並みを台無しにしているように思います。
初めてロンドンを訪問したフランス在住の日本人、曰く、「パリの街並みに比べ、ロンドンの街並みは日本に似ている。パリの街並みは控えめの色。」
このネオンサインなどが日本に似てる印象を持ったのではないでしょうか。

ところで、ウエスト・エンドには、「ピカデリー・サーカス」 (Piccadilly Circus)と「オックスフォード・サーカス」(Oxford Circus)のサーカスと呼ばれる所が二つありますが、この「Circus」(サーカス)とは、英語の「Circle」(サークル)(円)のラテン語の「Circus」で、通りの合流点(交差点)の円形のオープンスペース(空き地)です。
サーカスが行われていたわけでは、ありません!
「サーカスはどこで見られるんだ?」、「象はどこだ?」と、聞く観光客がいるそうです。(笑)

ピカデリー・サーカスは、有名な洋服店の経営者、ロバート・ベーカー所有の建物の名前、「ピカデリー・ホール」(Pickadilly Hall)、販売していた「様々な種類の襟」(piccadillies)に由来するそうです。
ピカデリーとリージェント・ストリートの円形の合流点が建設され、その後、シャフツベリー・アベニュー、ヘイマーケット、コヴェントリー・ストリート、グラスハウス・ストリートが建設され合流し、現在は円形ではありません。
ネオンサインの他に 、第7代シャフツベリー伯の活動を記念して建造された広場の中央にある「噴水」とアルミニウム製の「エロスの像」も有名です。
広場周辺には「ロンドン・パビリオン」や「クライテリオン・シアター」といった歴史的な建造物もあります。
人々が忙しく動いている場所や状況を、「まるでピカデリーサーカスのようだ」と言うように、買い物客、観光客でいつも賑わっています。
そう、萩尾望都の漫画、「ポーの一族」の「ピカデリー7時」は、このピカデリー・サーカスが舞台ですね。

オックスフォード・サーカスは、リージェント・ストリートとオックスフォード・ストリートが合流する普通の交差点でしたが、数年前に、スクランブル交差点に変わりました。
Before
After
なんと、この交差点は、日本の渋谷駅前のスクランブル交差点に倣ったそうです!(笑)
渋谷のスクランブル交差点、懐かしいですね。

2011年3月2日水曜日

◆英国王のスピーチ

昨日の第83回アカデミー賞授賞式で、「英国王のスピーチ」(原題:The King's Speech)が作品賞を受賞し、 他に監督賞、主演男優賞、脚本賞も受賞し、最多主要4部門を受賞しました。
2月13日の英国アカデミー賞授賞式でも、7部門(作品賞、英国作品賞、主演男優賞、助演男優賞、助演女優賞、脚本賞、音楽賞)の受賞をし、ゴールデングローブ賞など他の賞でも、数々の受賞をしています。
日本でも、2月26日から公開されたそうですね。
皆様、ご覧になりましたか?
私も観たのですが、アカデミー賞ノミネート12部門という期待を裏切らない良い作品でした。

現イギリス女王(エリザベス2世)の父であり、幼い頃から吃音症(どもり)に悩まされ、人前に出ることを嫌う内気な性格のジョージ6世がスピーチ矯正の専門家と出会い、やがて強く優しい国王へと成長していく姿を描いた実話です。
ジョージ6世
エリザベス女王も、この映画をご覧になり、「感動的な作品で気に入りました。」と絶賛されたそうですが、王室の方々は、公式には、エンタテインメントについてのコメントはなさらないのが常で、具体的な感想は聞けないのですが。

ジョー ジ6世の吃音症は、エリザベス王妃(ジョージ6世の妻、現エリザベス女王の母、後のエリザベス皇太后)にとり、とても辛い思い出で、このアカデミー脚本賞 を受賞した脚本家、デービッド・サイドラーが30年以上前にも映画化の企画をしたが、エリザベス王妃が「私の生きている間は公にしてほしくない。」と許可 をしなかった為、見送られたそうです。 

内気なジョージ6世が最愛の妻、エリザベス王妃の見守る中、オーストラリア出身の言語聴覚士、ライオネル・ローグの治療によって、 吃音症を克服していきます。
ジョージ6世と言語聴覚士、ライオネル・ローグの関係は、治療を施す者と治療を受ける者との信頼関係を超えた関係になり、映画の最後の場面は、とても感動的です。

ジョージ6世の結婚には、こんなエピソードがあります。
エリザベス王妃にプロポーズし断わられたジョージ6世は、他の女性とは結婚する意志がないことを家族に告げたので、母のメアリー王妃はライバル、モレー伯爵を海外に派遣するなど尽力したそうです。
メアリー王妃にも気に入られたエリザベス王妃は、3度目のプロポーズで結婚を受諾し、ジョージ6世は、社交界の花形だった兄、エドワード8世とは対照的に病弱で内向的な性格だったが、大らかな性格のエリザベスと出会ったことで、少しずつ改善されていったと言われています。
ジョージ6世は内気ですが、一途で情熱的な性格だったのですね。

ところで、ジョージ6世が吃音症になった原因は、左利きから右利きへの矯正、X脚の矯正、大切にしていた玩具を兄に取り上げられたトラウマなど、子どもの時に受けた過度のストレスでした。
ストレスが体へ及ぼす影響は大きいと再認識しました。
そして、親の育て方の子どもへの影響も、いかに大きいかと痛感しました。

この映画、「英国王のスピーチ」の大成功に、ヒュー・グラントが地団太を踏んで悔しがっていると英紙「デイリー・テレグラフ」が伝えています。
ジョージ6世役は、当初、コリン・ファースではなく、ヒュー・グラントにオファーされていたそうで、出演を断ったことを今になって大後悔しているそうです。(笑)
コリン・ファースは、ポール・ベタニーに次いで、主演候補 No.3 だったそうです。
ヒュー・グラント
ポール・ベタニー
この4月に、ご結婚のウィリアム王子は、子供の頃から、容貌は母似と言われていますが、最近は、父にも似て頭髪も薄くなってきて、曽祖父のジョージ6世にも似てきているとの声も聞かれます。

2011年3月1日火曜日

◆イングリッシュ・ブレックファスト

「月と六ペンス」を書いたイギリスの小説家(第一次大戦時は軍医、諜報部員)の「ウィリアム・サマセット・モーム」(William Somerset Maugham)は、「イングランドで美味しい物を食べようと思えば、朝食を三回食べよ。」と言いました。
不味いと評判のイギリス料理でも、朝食だけは高評だということでしょうか?
それとも、いかにイギリス料理は不味いかということを皮肉ったのでしょうか?
イングリッシュ・ブレックファスト
朝食の「Breakfast」(ブレックファスト)という語は、「Break(中断する) + Fast(断食)」で、「Break One's Fast」「断食(前夜から何も食べていない)をやめる」 の意味です。

「English Breakfast」(イングリッシュ・ブレックファスト)は、時間をかけ、たっぷりの食事をしていた産業革命時代のなごりをとどめた伝統的なメニューです。
炭水化物の他に、動物性蛋白質、脂肪分に富み、質量ともにボリュームがあります。
「Continental Breakfast」(コンチネンタル・ブレックファスト)(大陸風朝食)と呼ばれる、パン、シリアル、サラダ、フルーツ、ヨーグルト、ハム、チーズなどのヨーロッパ大陸の国々の朝食とは、かなり違いますね。
コンチネンタル・ブレックファスト
それでは、 イングリッシュ・ブレックファストのメニューをご紹介します!

・揚げパン または トースト
・ソーセージ
燻製されずに腸詰されている挽肉です。 

・ベーコン
日本のバラ肉の脂肪が層になった細長いベーコンと違い、Back Bacon(バック・ベーコン)というロース肉(日本ではトンカツなどに使用)のベーコンです。
スモークされているのと、されていないのと2種類がありますが、とにかく塩分が多いです。

・目玉焼き または 落とし卵 または スクランブル・エッグ
ポーチド・エッグ(落とし卵)
・ベイクド・ビーンズ
トマトソースで煮たインゲン豆で、トーストにつけて食べたりします。

・ブラック・プディング

豚の血に角切りにして茹でた豚の脂身、小麦粉、オートミール、ニンニクなどを加えた腸詰、ブラッド・ソーセージの一種ですが、他国のとは違い、肉を使っていないのがイギリスの特徴です。
怖くて一度も食べたことがありません。
食べたことがある方、感想をお聞かせ下さい。(笑)

・焼きトマト または グリル・トマト 

・焼きマッシュルーム

イギリスも産業革命前は、ヨーロッパ大陸の他国のように簡素な朝食のスタイルだったようです。
それにしても、毎日、こんな油っぽい朝食を食べていたなんて、世界に先駆け産業革命を達成し、世界中を侵略し大英帝国を築いただけありますね。(笑)
ブランチならまだしも、この朝食の後、昼食も夕食もしっかり食べるのですから。
ヨーロッパ一の肥満国、世界ではアメリカに次ぐ肥満国というのも、うなずけます。 
しかし、現在は、この朝食は週末の朝のみで、平日は簡素なシリアル、トーストなどで済ませる人が多いそうですが。

イングリッシュ・ブレックファストの飲み物としては、ミルクティーが一般的です。
皆様、ご存知のように、朝食向けのブレックファスト・ティーというブレンドがありますよね。 
かなり濃く、強い渋味があり、ミルクティー向けですよね。

アイルランドでは、他にホワイト・プディング(血が入っていないブラック・プディング)、ソーダ・ブレッド(膨張剤としてイースト菌の代わりに炭酸水素ナトリウムを用いたパン)などが添えられます。
ホワイト・プディング
ソーダ・ブレッド
スコットランドでは、簡素な朝食として、オートミールのおかゆ、Porridge(ポリッジ)が有名ですが、フル・スコティッシュ・ブレックファストとしては、他に、ポテト・スコーン、ハギス(羊の内臓を羊の胃袋に詰めて茹でたスコットランドの伝統料理)、オート・ケーキ(オート麦のビスケット)、ホワイト・プディングが添えられます。
ポテト・スコーン
ウェールズでは、他にLaverbread(レイバーブレッド)という海藻のペーストをパン、ベーコン、貝などにつけて食べるそうです。
以前、義母から南ウェールズの海辺では海藻を食べる地域があると聞いて、びっくりしたのですが、北部のウェールズ人でも知らない人が多いそうです。
この珍味、いつか炊きたてのご飯と食べてみたいですね。
海苔の佃煮みたいなのでしょうか?