2011年3月1日火曜日

◆イングリッシュ・ブレックファスト

「月と六ペンス」を書いたイギリスの小説家(第一次大戦時は軍医、諜報部員)の「ウィリアム・サマセット・モーム」(William Somerset Maugham)は、「イングランドで美味しい物を食べようと思えば、朝食を三回食べよ。」と言いました。
不味いと評判のイギリス料理でも、朝食だけは高評だということでしょうか?
それとも、いかにイギリス料理は不味いかということを皮肉ったのでしょうか?
イングリッシュ・ブレックファスト
朝食の「Breakfast」(ブレックファスト)という語は、「Break(中断する) + Fast(断食)」で、「Break One's Fast」「断食(前夜から何も食べていない)をやめる」 の意味です。

「English Breakfast」(イングリッシュ・ブレックファスト)は、時間をかけ、たっぷりの食事をしていた産業革命時代のなごりをとどめた伝統的なメニューです。
炭水化物の他に、動物性蛋白質、脂肪分に富み、質量ともにボリュームがあります。
「Continental Breakfast」(コンチネンタル・ブレックファスト)(大陸風朝食)と呼ばれる、パン、シリアル、サラダ、フルーツ、ヨーグルト、ハム、チーズなどのヨーロッパ大陸の国々の朝食とは、かなり違いますね。
コンチネンタル・ブレックファスト
それでは、 イングリッシュ・ブレックファストのメニューをご紹介します!

・揚げパン または トースト
・ソーセージ
燻製されずに腸詰されている挽肉です。 

・ベーコン
日本のバラ肉の脂肪が層になった細長いベーコンと違い、Back Bacon(バック・ベーコン)というロース肉(日本ではトンカツなどに使用)のベーコンです。
スモークされているのと、されていないのと2種類がありますが、とにかく塩分が多いです。

・目玉焼き または 落とし卵 または スクランブル・エッグ
ポーチド・エッグ(落とし卵)
・ベイクド・ビーンズ
トマトソースで煮たインゲン豆で、トーストにつけて食べたりします。

・ブラック・プディング

豚の血に角切りにして茹でた豚の脂身、小麦粉、オートミール、ニンニクなどを加えた腸詰、ブラッド・ソーセージの一種ですが、他国のとは違い、肉を使っていないのがイギリスの特徴です。
怖くて一度も食べたことがありません。
食べたことがある方、感想をお聞かせ下さい。(笑)

・焼きトマト または グリル・トマト 

・焼きマッシュルーム

イギリスも産業革命前は、ヨーロッパ大陸の他国のように簡素な朝食のスタイルだったようです。
それにしても、毎日、こんな油っぽい朝食を食べていたなんて、世界に先駆け産業革命を達成し、世界中を侵略し大英帝国を築いただけありますね。(笑)
ブランチならまだしも、この朝食の後、昼食も夕食もしっかり食べるのですから。
ヨーロッパ一の肥満国、世界ではアメリカに次ぐ肥満国というのも、うなずけます。 
しかし、現在は、この朝食は週末の朝のみで、平日は簡素なシリアル、トーストなどで済ませる人が多いそうですが。

イングリッシュ・ブレックファストの飲み物としては、ミルクティーが一般的です。
皆様、ご存知のように、朝食向けのブレックファスト・ティーというブレンドがありますよね。 
かなり濃く、強い渋味があり、ミルクティー向けですよね。

アイルランドでは、他にホワイト・プディング(血が入っていないブラック・プディング)、ソーダ・ブレッド(膨張剤としてイースト菌の代わりに炭酸水素ナトリウムを用いたパン)などが添えられます。
ホワイト・プディング
ソーダ・ブレッド
スコットランドでは、簡素な朝食として、オートミールのおかゆ、Porridge(ポリッジ)が有名ですが、フル・スコティッシュ・ブレックファストとしては、他に、ポテト・スコーン、ハギス(羊の内臓を羊の胃袋に詰めて茹でたスコットランドの伝統料理)、オート・ケーキ(オート麦のビスケット)、ホワイト・プディングが添えられます。
ポテト・スコーン
ウェールズでは、他にLaverbread(レイバーブレッド)という海藻のペーストをパン、ベーコン、貝などにつけて食べるそうです。
以前、義母から南ウェールズの海辺では海藻を食べる地域があると聞いて、びっくりしたのですが、北部のウェールズ人でも知らない人が多いそうです。
この珍味、いつか炊きたてのご飯と食べてみたいですね。
海苔の佃煮みたいなのでしょうか?

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